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最低ここだけは抑える!デザインヒアリング、プレゼン時に気をつけるべきこと

サイト制作の工程のなかで、クライアントの要望を聞く「ヒアリング」と実際にできあがったデザインを説明する「プレゼン」はとても重要です。ここがうまくいっている案件とそうでない案件では、制作コストや最終的な制作物のクオリティに至るまで大きな差が出てきます。 今回はデザインヒアリング、プレゼンの際に私が気をつけていることをまとめてみました。


ヒアリング時

デザインについての要望は細かく聞き、
具体的な言葉に落とし込む

デザインについての要望やテイストは細かいところまで掘り下げて聞きます。参考サイトなどで挙げてもらったサイトについてどこのどの部分がいいと感じたのか、現状のサイトの不満なところなどなるべく細かくヒアリングします。

クライアントさんによっては「(参考サイトみたいに)カッコよくしたい」など漠然とした要望をいただくこともありますが、「カッコよくしたい」というキーワードだけでデザインをしてしまうのは非常に危険です。そんな場合は、クライアントさんがどんなものを「カッコいい」と感じているのか、より細かくヒアリングする必要があります。場合によっては「カッコいい」というキーワードに当てはまる複数のクリエイティブ(ウェブ、雑誌、グラフィックなど)を提示して意見を聞いていきます。

こうすることで「カッコいい=◯◯」というクライアントさんとの間での共通言語ができます。共通言語ができるとデザインの実制作やプレゼンも非常にスムーズに行うことが出来ます。

ウェブサイトの目的・ゴール、
課題を明確にする

サイトの目的やゴールがないまま、デザイン(見た目)の話をされる場合もありますが、サイトの目的とデザインは分離して考えることはできません。まずはサイトの目的・ゴールや課題を明確化する必要があります。細かいコンテンツまで決まっている場合はそれぞれの情報の優劣なども聞いておきます。

要望や目的に矛盾がある場合、
実現が難しそうな場合は都度確認する

クライアントもウェブのプロではないので、「サイトの目的」と「デザインの要望」が矛盾していることもあります。例えば「資料請求をさせる」という目的があるのに、「動画も見せたいので再生ボタンを目立つようにしたい」などです。

そうした場合は見せ方や代替案などを事前に提案をしておくとプレゼン時の説明が楽になります。

やりとりは議事録にし、
クライアントと共有する

一連のやりとりは議事録に残し、クライアントと共有します。これはあと工程で迷ったりプロジェクトの方向性が曖昧になった際の道標になるので細かく記載しておきます。


プレゼン時

ヒアリングしたことを再度共有する

ヒアリング時に挙がった、要望や課題をクライアントと一緒におさらいします。これはデザインに対する批評の指針を示すことが目的です。共通言語としてできたキーワードや、目的・ゴール、課題を簡潔にまとめ、プレゼンの前段として説明します。

ヒアリング時に出たワードを交えて説明する

デザインプレゼンはヒアリング時に挙がったキーワードや、目的・ゴール、課題に対する答えをメインに行っていきます。

「◯◯というキーワードを表現するため、△△をあしらいました」「︎☐☐☐を誘導するために、×××を配置しました」など、冒頭で挙げた、ヒアリング時の要望や課題を「どう解決したのか」という点をなるべく端的な言葉で説明していきます。

デザインを批評することに慣れていないクライアントさんは少なくないので、どうしても個人的な「好き/嫌い」に陥ることがあります。この個人的な「好き/嫌い」は当初の目的から外れている場合もあるので避ける必要があります。ヒアリングで出た言葉を用いて説明することで、当初の判断軸をブラさずにデザインを判断することができます。

まとめ

実際にヒアリングやプレゼンをしていると、クライアントさんによって考え方や捉え方は十人十色。例に挙げたように進めないことも多々あります。本当に大事なのは「クライアントさんとどれだけ密にコミュニケーションを取れたか」だったりします。

そんななか、上記は基本なので参考にしていただければ幸いです。

この記事を書いた人

斧山洋平

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