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JPEG、GIF、PNG、TIFF、BMP…いろいろな画像ファイルと特徴

パソコンで画像データを扱う際、ファイル名の後にくる拡張子を気にしてみると「.jpg(.jpeg)」「.gif」や「.tif」など画像によって異なる拡張子がついているのを目にするかもしれません。画像データにはJPEG、GIF、PNG、TIFF、BMPなど、様々な形式があり、拡張子はその形式を表しています。

では、それぞれの画像形式にはどういった特徴があるのでしょうか?いざ自分で編集する必要のある場合や、どの形式を使えばよいのか選ぶ際にも迷わないように、それぞれの特徴と適した使い方を簡単にご紹介してみたいと思います。

拡張子とは?

ファイル名のうしろに「.jpg」などの記号。そのファイルがどんな形式のデータであるかを表しています。例えば、PDFファイルは「.pdf」、エクセルファイルは「.xls」など

写真画像ならJPEGが一般的

JPEG(ジェイペグ)はJoint Photographic Experts Groupの略で、JPEGという画像形式を作った組織そのものの名前からきています。拡張子は「.jpg(.jpeg)」。JPEGは、簡単に言うと「写真に適した画像形式」ですが、もう少し詳しくご紹介したいと思います。

WikipediaによるとJPEGは「非可逆圧縮の画像フォーマット」とのこと。非可逆圧縮とは、例えばデジカメで風景などを撮影した場合に、人が感知できない情報などを大幅にカットした状態で、情報量を圧縮して保存しているということ。その圧縮率は用途によって異なりますが、要するに目に見えないほど細かい「色の違い」を省略することで容量を小さくしています。

一度低解像度に圧縮してしまうと、もとに戻すことはできないため、メール添付用に圧縮する場合などは、元データをとっておく必要があります。 フルカラー1670万色まで扱うことができ、写真やグラデーションもキレイに表現できるのが特徴です。

256色以下で表現できる画像はGIFが最適

GIF(ジフ)はGraphics Interchange Formatの略称で、拡張子は「.gif」。
フルカラーのJPEGとは異なり、最大256色の限られた色数で構成される可逆圧縮形式の画像です。そのため、適した用途は256色以下の色で構成される画像、例えばロゴ、アイコン、ボタン、図版、イラストなどで、2次元の画像に適した形式です。逆に、写真など、たくさんの色を必要とする画像にはおすすめできません。 また、 JPEGにない特徴として、背景を透明にした画像を実現できたり、動きをつけたアニメーション画像なども表現することができます。

ウェブのために開発された!?PNG

PNG(ピング)は、とくにウェブで使われるために生まれた画像形式。拡張子はそのまま「. png」です。
その名もPortable Network Graphicsの略で、コンピュータで扱うのに適した、可逆圧縮の画像フォーマットです。GIFで実現できる「背景透過」の機能を持ちながら、GIFの「256色」という制限を解消した形式として1995年に開発されました。GIFが不得意なグラデーションや色数の多い表現も可能なので、写真を丸く切り抜いて背景を透明にしたい場合や、グラデーションをつけたい場合に適しています。PNGという形式名には「PNG is Not GIF」という裏の意味も込められているそうですよ。

高解像度で使用する場合に用いるTIFF

TIFF(ティフ)は、Tagged Image File Formatという名前のとおり、「タグ」と呼ばれる識別子を付けて、複数パターンの画像表現をひとつのファイルとして保存できる特徴を持っています。なんのことかというと、JPEGのように圧縮によってデータを損なうことがないため、大きな画像が必要な場合などに用いられることが多いようです。 拡張子は「.tif(.tiff)」で、デジタルカメラの保存などでときたま見られるかもしれません。容量が極端に大きくなってしまうので、プロで無い限りは高解像度で保存したJPEGで事足りると言われています。 ウェブでは扱えない形式なので、ブログなどにアップする場合にはJPEGなどに変換する必要があります。

Windowsで扱われる画像形式BMP

BMP(ビーエムピー)は、Microsoft Windows Bitmap Imageの略で、その名のとおりMicrosoft Windowsに対応するために作られた画像形式です。拡張子は「.bmp」。ウィンドウズをお使いの方であれば見たことがあるかもしれません。画像を圧縮せずに扱う場合によく用いられる形式なので容量が大きく、メール添付などには適していません。 こちらもTIFFと同様、ウェブでは対応していない形式です。

各画像形式の特徴を比べてみました

JPEG (ジェイペグ) GIF (ジフ) PNG (ピング) TIFF (ティフ) BMP (ビーエムピー)
拡張子 .jpg(.jpeg) .gif .png .tif(.tiff) .bmp
特徴 ・フルカラー1670万色を表現できる ・非可逆圧縮の画像形式 ・背景の透過は行えない ・デジタルカメラの画像形式として知られている ・256色で構成される ・可逆圧縮の画像形式 ・背景透過も可能 ・アニメーションも可能 ・フルカラー1670万色を表現できる ・可逆圧縮の画像形式 ・背景透過も可能 ・ウェブ用として有用 ・高い解像度が必要な場合に用いられる ・デジタルカメラの画像形式に用いられることも ・Microsoft Windowsのために作られた画像形式 ・圧縮処理がされていない大きい画像
用途 写真など、色数の多い画像に適している ロゴや図版、イラストなど、色数の少ない画像に適している 写真と背景透過をどちらも実現したい場合に 解像度の高い画像が必要な場合に 解像度の高い画像が必要な場合に
容量 用途によって異なる ※圧縮率を上げれば上げるほと容量は小さく、劣化度合いは大きくなる ※ウェブでは、解像度72dpiが一般的 比較的小さい 比較的小さい ※ 同じ写真を同解像度で保存する場合、JPEGよりは少し容量が大きくなる 大きい 大きい
ウェブ対応

いかがでしょうか? ウェブで画像を使う場合は「JPEG」「GIF」「PNG」を抑えておけばOKです! それぞれの画像の特徴を把握しておくと、どの形式がよいのか迷うこともありませんね。

この記事を書いた人

佐山祐紀

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