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Web担当者なら知っておきたいバージョンの古いOS・ブラウザのデメリット

パソコン・インターネットに限っては、古いパソコン、古いOS、古いブラウザを使い続けることは安全面・機能面ともにデメリットが多いのが現実です。

会社でWeb制作を依頼する場合、会社のパソコンを主に使用している方や自分自身はあまりパソコンを使わない方が担当を任せられることもあるかと思います。そういった場合、昔からある古いパソコンを使っているという人も多いのではないでしょうか。

今回は、作業効率を上げ、セキュリティ的にも安心してパソコンを使いこなすために、Web担当者として知っておきたい、OSやブラウザのバージョンが古い場合のデメリットについて、ご紹介したいと思います。

古いOSのデメリット

パソコンを動かすための中枢ソフトである「OS」ですが、実はパソコンを購入したときのバージョンから、その後も少しずつ新しいバージョンに更新されていきます。(参考記事:OSって何?

例えば、OSに新しい機能が追加されたときや、セキュリティ面の改良点がみつかったときなどに、WindowsやMacといったOSの提供元から新しいバージョンがリリースされ、パソコン側でそれを検知して、内蔵されているOSのバージョンが更新されます。
※自動更新に設定している場合は自動で更新され、設定していない場合でも手動で更新可能です。

OSをバージョンアップしない場合、不正アクセスやウィルス感染といったセキュリティ面の危険にさらされるリスクが高まるだけでなく、新しくリリースされた機能やソフトに対応していないためにそれらを使うことができない可能性もあります。会社のパソコンを使用している場合などは、さまざまな理由で、自分の判断だけでは更新を行うことが難しいケースもあるかと思いますが、古いOSを使い続けることは安全面・機能面でデメリットがあります。

さらに、発売元がサポートを終了しているOSの場合、今後OSがバージョンアップされないため、使い続けること自体が危険なものもあります。例えば、Microsoft社が過去に提供していたOS「Windows XP」「Windows Vista」「Windows 8」などはすでにサポートが終了しているため、たとえ現在問題なく使えているとしても、常に安全面のリスクにさらされていると言えます。

Windows OSサポート期限
Windows XP2014年4月8日 ※終了
Windows VISTA2017年4月11日 ※終了
Windows 72020年1月14日
Windows 82016年1月12日 ※終了
Windows 8.12023年1月10日
Windows 102025年10月14日

また、Windowsの次にシェアの多いApple社のMacでは、基本的に古いOSはサポートしないと言われているため、最新のOSにアップデートしておくと安心です。

古いブラウザのデメリット

Web制作を依頼した結果、成果物として完成する「Webサイト」ですが、このWebサイトを閲覧するための「ブラウザ」にもバージョンがあります。(参考記事:ブラウザって何

ブラウザは「Webサイトを閲覧する」ためのソフトですが、約20年前に「インターネットを通じてホームページを見る」ということが一般に普及してから今日まで、Webサイトの構造やインターネットの通信技術はどんどん進化し、変化し続けています。

このようなインターネット全体の変化に対応し、常に新しいWebサイトを快適に見ることができるように、ブラウザもバージョンアップを繰り返していく必要があります。

古いバージョンのブラウザを使い続けている場合、新しい技術で作られたWebサイトが正常に閲覧できなかったり(表示がくずれていたり)、現在主流になりつつあるSSLという通信技術に対応していない可能性があります。また、セキュリティの面からも、悪意のある攻撃を受けてしまうリスクが高まります。

とくにWeb制作を依頼する場合に古いブラウザのままで表示を確認していると、Webサイトのターゲットとなる閲覧者が見るはずの表示とは異なる状態で表示されている可能性もあるため、事前に自分のブラウザのバージョンを確認し、最新の状態にしておくことが重要です。

ブラウザのバージョンアップは「自動更新」に設定していると自動的に更新されますが、設定によっては自分で操作をしないと更新されない場合もあります。以下に主要なブラウザの更新方法をまとめました。

▼Google Chrome ヘルプ「Google Chrome を更新する」
https://support.google.com/chrome/answer/95414?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja

▼Firefox サポート「Firefox を最新バージョンに更新するには」
https://support.mozilla.org/ja/kb/update-firefox-latest-version

▼Microsoft ヘルプ「Internet Explorer をアップグレードするには」
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2498518

▼Apple サポート「Mac 用の最新バージョンの Safari を入手する」
https://support.apple.com/ja-jp/HT204416

まとめ

ここまでは、OSとブラウザのバージョンが古い場合のリスクについてそれぞれご紹介していますが、そもそもパソコン自体が古い場合、OSをバージョンアップしようとしてもCPUなどのスペックが原因で更新できないことがあります。同様にブラウザをバージョンアップしようとしても、OSが古くて新しいバージョンのブラウザに対応していないといったケースも。

いつも使っているソフトが問題なく使えていたり、よく見るサイトがちゃんと表示されていたりするからといって、古いままにしておくのではなく、定期的にバージョンアップを行い、必要に応じて新しいパソコンに買い換えていくことも必要になります。

この記事を書いた人

佐山祐紀

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