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サイト制作一歩手前の下準備

Webサイトのディレクションにおいて、ディレクターの皆さんは何から着手しますか。多くの場合、サイト構成やスケジュールの作成、ワイヤーフレームの作成を行うケースが多いかと思います。私も基本的には同じです。

しかし、ワイヤーフレームが作成できない、サイト構成のイメージが沸かない、イマイチ訴求力が弱いのではないか、コンテンツの魅力が足りない…などの悩みにぶち当たった場合、個人的な経験では、クライアントやクライアントが扱うサービスへの理解が浅いことが多いように思います。

その場合、“下準備”をしてからディレクションに臨むと、クライアントの満足度や納得度が高くなることもあり、とてもオススメです。 今回は、私が行っているサイト制作一歩手前の下準備についてご紹介したいと思います。


一問一答形式で理解を深める!

やるべきことはとてもシンプルです。クライアントやサービスを理解するために必要な項目を洗い出し、一問一答形式で表を埋めていきます。いつも使っているフォーマットをサンプルとしてアップいたしました。参考としてご覧くださいませ。

sample

サービスやクライアント理解を深めるための項目は以下の通りです。クライアントや案件によって項目を増やしても良いと思います。

1.参照した資料 ヒアリングした際の議事録やテープレコーダー、提供されたパワーポイントや現サイトのURLなど、サービス理解のために使ったあらゆる出典を記入しておきます。 2.サイト制作の目的 無料体験につながるのか、問い合わせにつなげるのか、会社のブランディングなのか、採用促進なのか。サイトのゴールをクライアントからヒアリングしたサイト制作の目的を記入します。 3.作成する主要なページ サイト構成のうち、見せ方を検討すべき主要なページを洗い出して記入します。 4.ターゲット 「ターゲット」「ターゲットの課題」「このサービスで解決できること」の3つの軸で記入します。 5.サービス概要 サービスや商品の特徴を2つのレベルで記入します。 —「一言でいうと」 —「商品詳細」 6.サービスの強み/弱み 商品やサービスの強み・弱みを記入します。サービスの特長ページを作る場合や、打ち出すべきポイントなどを整理する際に役立ちます。 7.サービスが生まれた背景、きっかけ(時代背景など) そのサービスがどういうニーズに応え、何を解決するために生まれたのか、その背景を知っておくと、訴求力の強いメッセージを作り出すのに役立ちます。 8.打ち合わせで出ていた意見 打ち合わせで出ていた意見を議事録などで取りまとめて記入します。打ち合わせの中で気になったポイントは、サイト制作のヒントになることがあります。 9.クライアントが盛り込みたいポイント こちらも打ち合わせで出ていた意見を取りまとめて記入します。クライアントが盛り込みたいポイントや外せないポイントを押さえておくと、デザイン提出時の納得度や高まります。 10.申し込みまでの流れ 求められるコンバージョンを確認しておき、そのコンバージョンにたどり着くまでの導線を明確にします。 11.競合他社 競合のターゲットや特徴、価格、強み・弱みなどを記入します。クライアントのサービスとの違いが浮き彫りになることで、打ち出すべき特長や強みなどが明確になります。 12.目標(CV) コンバージョンは申し込み、問い合わせ、無料体験、採用、ブランディングなどさまざまだと思います。必ずしも具体的な数値に置き換えられないこともあると思いますが、クライアントが求める目標を明らかにし、そのニーズを叶えるサイト設計をすることが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一つのシートを埋めるのにそれなりに時間がかかりますが、シートをすべて埋められた頃には、クライアントやサービスへの理解が深まり、コンセプトやサイトの見せ方などが明確になっていると思います。 サイト制作のディレクションに悩んだら、サイト理解を深めるために下準備するのをおすすめします!参考になりましたら幸いです。

この記事を書いた人

成川さやか

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