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『経営者のためのウェブブランディングの教科書』出版記念セミナーレポート

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2015/6/19に弊社代表佐野による出版記念セミナーが行われました。

このセミナーは2015/2/27に出版された『経営者のためのウェブブランディングの教科書』を記念したもので、第1部は佐野による「ブランド戦略型ウェブサイトの発想法」、第2部は株式会社ミズキ代表の水木太一氏をお招きしてのトークセッションという構成でした。

当日は予定人数を遥かにこえ、大盛況に終わった本セミナーの内容を一部抜粋してレポートします!

ブランドってそもそも何?

ブランドやブランディングという言葉はよく耳にしますが、実際のところどういうものなのでしょうか?
例えば、メルセデスベンツやコカコーラ、マクドナルドのロゴマークを見て、あなたは何を思い浮かべますか?
私はこんなことを思い浮かべます。

  

メルセデスベンツ…高級、お金持ち、ステータス、権力
コカコーラ…夏、爽やか、炭酸、アメリカ
マクドナルド…ジャンクフード、ハンバーガー、ハイカロリー

このように、そのロゴマークを見たとき、社名を聞いたときなどに「心に浮かぶ映像」がブランドです。
ただ、もちろんそこにはネガティブなイメージも混在します。例えばマクドナルドと聞くと、昨今の異物混入事件などを思い出す方も多いのではないでしょうか。
そうならないために、「強くてポジティブ」なブランドを獲得、または維持するための活動がブランディングです。

中小企業にブランドって必要?

経済産業省による「生活者の感性価値と価格プレミアムに関する意識調査」を見ると、こんなことがわかります。

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まとめると、「品質の良さ」「機能性の高さ」「デザインの良さ」の3つを伝えることができれば、20〜30%の人は、価格が3〜5割高くても購入してくれるのです。ということは、価格の安さより、商品・サービスの価値を本質的に伝えることが大切だということがわかります。
つまり、価格競争に巻き込まれがちな中小企業こそ、ブランドは必要です!

企画のつくりかた(3Step 6Grouping法)

しかし、中小企業では大手企業のようにマスメディアで大々的に広告をうつほどの予算確保はなかなか難しいでしょう。また、ただ「うちの製品は品質がいいですよ!」「うちの会社は信頼できますよ!」というだけでは、なかなか良さが伝わりません。
そんな中小企業がブランドを獲得するためには、ウェブサイトを活用し、伝え方、見せ方を工夫したウェブコンテンツの企画をおすすめします!
ここでは、佐野が考案した「3Step 6Grouping法」というメソッドをご紹介します。

企画とは、「“顧客”と“企業”との間にあるギャップを埋めるアイデア」です。以下の3Stepで骨子を作成できます。

3Step

1.ターゲットの心理を先読みし、(=顧客が求めていること)
2.与えるべき結論をつくり、(=自分が顧客に感じてほしいこと)
 2つの間をつなぐ、
3.アイディア・演出方法を考えます。

また、企画はおもしろいアイデアをとにかく増やしていけばいいものでもありません。
以下の6つのグループに分類し、バランスを整えましょう。

6Group

1.コンセプト…商品・サービスの概念、想い
2.ラインナップ…商品・サービスの一覧、詳細 etc
3.特徴…他の商品とどう違うのか、長所、独自性
4.実例・実証…使用例、データ、お客様の声、有識者からの推薦 etc
5.温度感…日々の取り組み、開発の苦労話、舞台裏のエピソード etc
6.ニュース性…ニュース、イベント情報、見学会、体験会 etc

こういった企画は、発注側が企画して制作会社はただ作るだけになってしまったり、逆に発注側が条件を提示して制作会社だけで作るケースも多く見られます。
しかし、企画は発注側と制作会社、両者で考えるべきです。発注側の商品や業界に対する深い知見と、制作会社のウェブの知識や客観的視点をかけあわせることによって、ターゲットに届きやすい企画ができます!

第1部のセミナーで使用されたスライド資料はこちらにアップされていますので、気になる方はぜひご覧ください!

株式会社ミズキ代表 水木太一氏とのトークセッション

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第2部のトークセッションでは、弊社でブランディングを手がけた株式会社ミズキ代表の水木太一氏にご登壇いただき、実際にウェブブランディングをやってみて、どのように会社が変わっていったか?をざっくばらんにお話していただきました。

株式会社ミズキは、精密ネジやシャフトの製造を手がける創業70年を超える老舗の部品メーカー。海外への進出を計画するにあたり、多言語に対応したウェブが必要だということで弊社で制作させていただくことになりました。(弊社でウェブを制作するに至った経緯や過程などはこちら

BtoBの取引なので、サイトを通じて受注を獲得することよりも、取引段階でウェブサイトを見た取引先に信頼していただくことを目的としました。
しかし、今まで取引をしたことがなかった海外の企業から直接連絡がくるようになったり、遠方から「ミズキさんに入社したい」と応募がくるなど、意外な効果もあらわれているそう。

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会場では実際に弊社での制作物を展示しました

水木代表の軽快な語り口と明るいお人柄で、会場からはしばしば笑い声があがる和やかな雰囲気のなかセミナーは終了しました。

この記事を書いた人

永渕百合子

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