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沖縄のコワーキングスペース「Topothesia(トポセシア)」を訪ねました

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先日、東京から離れ、日本の南・沖縄にある「Toposecia(トポセシア)」というコワーキングスペースを訪れました。トポセシアのオーナーである寺地さんと、私、佐山が大学時代の同級生というつながりからお話を聞かせてもらったので、コワーキングスペースの事例としてレポートしたいと思います。 ※佐山は沖縄の大学で4年間学生時代を過ごしており、寺地さんとは10年来の友人です。


トポセシアってどんなお店?

沖縄県の中部に位置する「琉球大学」の北口から徒歩30秒ほどのコワーキングスペース。

店内は一部フローリングを敷き詰めた土間風の床、白塗りの壁にポスターや黒板が並んでいます。配管を現した天井にビンテージの家具が並び、一見カフェのような雰囲気。これらの内装は居抜きの状態で借りて、オープン当初にDIYで施工したそうです。 (ビンテージのコーヒーテーブルやソファーなど、レトロアメリカンな家具たちはアメリカ軍の払い下げ家具屋さんでリーズナブルに仕入れたんですって!)

主な設備・サービスは以下のとおり、必要なものはほとんど揃っています。 ソフトドリンク飲み放題、共用パソコン・プリンター、店内に並ぶ雑誌や本の閲覧、食べ物の持込み自由、MTGスペースあり(要予約)。朝10時にオープンし、クローズは夜型のお客さんに合わせて深夜1時とのこと。

「運営は主にアルバイトやインターンの学生たちが行っており、重要な決めごと以外はほとんど任せている」と、オーナーの寺地さん。 店内にはさまざまなフライヤーやパンフレットが置かれていたり、学生たちが海外から持ち込んだ輸入品を販売するスペースが設けられていたり、黒板にはイベント・セミナーの告知やメモ書きなど、自由な雰囲気が漂っていました。

ちなみに価格は、5時間800円。雰囲気も営業時間も価格も、なかなか他では見られないものではないでしょうか。 ※サービス内容・価格などの詳細は公式サイトにてご確認ください。

IMG_0871 相席型のフリースペース。(オープン前だったので、椅子が上がっています…)

どんな人が利用するの?

琉球大学に近いということもあり、琉球大学の学生が大多数を占めているそうです。それ以外にはフリーランスのクリエイターさんや会社員の方など。使い方はさまざまで、勉強、打ち合わせ、ミーティングスペースとして利用する方のほか、カフェとして休憩しに来る人も。

また、企業と学生たちとの出会いの場としての側面もトポセシアの重要なコンセプトのひとつ。就活生の支援に力を入れており、就活生向けのイベントやセミナーを定期的に行っているため、県内外の企業からも注目を集め始めているようです。企業が企画する大規模なセミナーではなく、いつも近くにあるコミュニティスペースだからこそ、学生たちも気負わず、持続的に参加できるのかもしれません。

IMG_0872_hosei ゆったりとしたソファー席。

どうやって生まれたの?

オーナーである寺地さんがトポセシアの構想を練り始めたのは、大学院に在学中の頃だったそうです。沖縄ではまだコワーキングスペースという言葉に馴染みがなかった頃ではないでしょうか。

自身の就職を考えたときに、沖縄と首都圏の情報の差やまわりの学生たちの選択肢の少なさを肌で感じ、もっと広い視野で考え、可能性を拡げるきっかけになる場があったら…と思ったそうです。そして単純に大学のまわりで落ち着いて勉強できるおしゃれなスペースが少なかったともおっしゃっていました。まさに、沖縄で学生生活を送り、東京で働くオーナーさんだからこそ生まれた着眼点ですね。

東京で働きながらその構想をあたため続け、物件探しから事業計画書などの準備を並行して行い、2013年11月15日、ついにオープン。最前線で働くオーナーさんが得たものを還元し、常に形を変えていくトポセシア。今後どう変化していくのか、楽しみです。 ※オーナーさんは現在、東京の会社に籍をおきながら、東京、沖縄、関西など、日本全国を飛び回って仕事をされているそうです。

IMG_0873_hosei ライブラリースペースには様々なジャンルの書籍や雑誌が並ぶ。

おわりに

沖縄だからなのか、トポセシアだからなのか、東京で馴染みのあるコワーキングスペースとは似ているようで一味違う場所でした。 全国を飛び回るオーナーさんが集めたさまざまな分野の書籍や雑誌は洗練されたものばかり。それでいて、なんと店内で猫を飼っているなど、ゆるーい沖縄の雰囲気と最先端の情報たちがほどよくマッチしていました。

私自身、沖縄で過ごした4年間の学生生活と東京での生活を比べると、沖縄での暮らしは、最新の情報に触れる機会が少なかったように感じていました。(沖縄では意識してしないと新しいものに触れる機会が少ないのに対し、東京では街を歩くだけで最新のものが溢れている、と。) だからこそ、これから未来を歩んでいく学生たちにとって、トポセシアのようなスペースはとても貴重な場所なのではないでしょうか。自分が在学中にこんな場所があったらよかったな…と思うほど。

最後に、お時間をつくってお話を聞かせてくれた寺地さんに感謝致します。

IMG_0874 店内で暮らしているにゃんこ。遊びたい盛り。 Topothesia -トポセシア- 琉球大学北門より徒歩30秒のコワーキング・コミュニティスペース 〒901-2214 沖縄県宜野湾市我如古2丁目12−6 公式サイト http://topothesia.jp / facebook / LINE / Twitter / Instagram

この記事を書いた人

佐山祐紀

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