ブランディング 基本の「き」 /

「ブランドは大企業のもの」は間違い?

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「知っているブランドを教えてください」と聞かれた時、ぱっと思い浮かぶ企業はありますか?ファッションブランド、家電、あるいは車でしょうか。おそらくみなさんが思い浮かべるのは規模の大きい企業のブランドではないかと思います。なぜブランドというと大企業のものを思い浮かべてしまうのでしょう。その理由を考えました。

ブランドランキング

イギリスのブランディング会社、interbrand社から毎年ブランドランキングというものが発表されています。このランキングは財務力や消費者の購買意思決定に与える影響力などの観点から、グローバル企業が持つブランド価値を金額に換算して順位づけしたもので、これによると2014年のベストグローバルブランドは下記のような結果でした。

1位 Apple
2位 Google
3位 Coca-Cola
4位 IBM
5位 Microsoft
6位 GE
7位 Samsung
8位 Toyota
9位 MaDonald’s
10位 Mercedes-Benz

※interbrand社発表のベストグローバルブランドランキング2014 ベスト10

財務諸表が公開されていることや財務力自体が評価基準になることもあり、上位の全てが大企業です。8位のトヨタ以外は海外企業ですが、そのいずれも日本にいる私たちの身の回りでもよく見る、誰もが知っているブランドです。どこにいってもCoca-ColaやMcDonald’sを見かけるように大企業のブランドはとにかく目立ちます。

大企業のブランドが目立つわけ

なぜ大企業のブランドは目立つのでしょうか。

そこにはターゲットとコミュケーションが関係していそうです。大きな市場があるからこそ大企業は成り立ちます。つまりそれだけたくさんのターゲットが存在するということです。そして、そのたくさんのターゲットに向けてコミュニケーションするにはマス媒体を使ったり多店舗展開するなど、たくさんの人の目に触れるコミュニケーションが必要になります。

また、成熟した市場ほどブランディングは必要になります。成熟市場では性能、機能で他社との違いを出すのが難しくなるため、ブランディングで付加価値をつける必要が出てくるためです。AppleやGoogleのような発展市場におけるブランドもありますが、成熟市場の大企業ではより積極的にブランディングが行われる傾向があります。

大企業が目立つのはこのような理由が影響しているのではないかと考えられます。

中小企業のブランディングの可能性

では、中小規模の企業にはブランディングの必要はないか、というとそんなことはありません。

ブランディングは前述のとおり成熟した市場において効果を発揮します。他社との差別化を図るブランディングは中小企業にも有効ですし、たとえPRの規模では大企業に勝てなくても特徴的なブランドをつくることで市場の中で目立つことができます。

むしろ中小企業にこそブランディングが必要なのではないかと思います。大事なのは特徴を出すこと、大企業と同じようなブランドを目指すのではなく自社の特徴を絞って他社との違いを明確にすることです。

また、最近ではブランディングの手法も少し変わってきているようです。これまでは一方的に製品をつくり、一方的に宣伝して売るという手法が主流でしたが、近年では、製品がどうあるべきか、どのようなコミュニケーションを図るべきかを顧客と一緒に考える「共創」という手法も一般的になりつつあります。

前回のブログ「女子に人気の「mt」についてブランディングの視点から考えてみた」で紹介した事例は消費者が企業にブランディングを提案した、まさに「共創」の事例と言えます。

まとめ

近年では、FacebookやLINEなどブランディングのコミュニケーションに活用できるツールも普及し、中小企業であっても特定のターゲットと繋がることができます。大企業のようにリサーチや広告、PRなどに予算をかけられなくても、ブランディングを進めやすい状況といえるでしょう。また、国内市場自体が成熟していることもあり、ますます中小企業のブランディングが盛んになるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

nagai

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